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造成法面に於ける自然林の復元
.概    要
  自然林復元工法は外来種を全く使用せず当社で特殊育苗した在来種の木本樹木【芽苗】を植栽します。それに工事支障木で産業廃棄物となる伐採木や根株を破砕しマルチング材【ウッドチップマルチング】として法面全面に散布します。
  本来、人の手を加えずとも森林の復元は可能ですが、長い年月を必要とします。
  そこで自然の治癒力を利用し、人為的に多少の手助けをする事で自然林の復元に要する年月を短縮させるものです。

キーワード
(1)法面の安定 ○ウッドチップマルチ効果
○緑量と根の緊縛
(2)自然景観の復元 ○周辺樹林植生
○多種多様の植栽
(3)生態系の回復 ビオトープの確保
○土中微生物の増加による食物連鎖
(4)森林の機能 ○水源涵養、土砂災害防
○生物多様化、地球環境保全
(5)資源の有効利用 ○リサイクル
○ごみゼロ
(6)温暖化防止 ○CO2の固定、吸収(草地の30倍)
○クールアイランド形成
(7)メンテナンスフリー ○維持管理の軽減
○トータルコストの軽減
芽苗ってなに?
 当研究会が育成、管理している「実生より育てた 苗」。無肥料で育てているので根の数は少ないが 主根、支持根が残っていてストレスに強い。樹種も 豊富で先駆性、主構成木、食餌木等、多数。
 ポットの材質は全て生分解性なので環境に優しい。
ウッドチップマルチングってなに?
 自然林の中にある落葉層を確保する事が自然林復元の要です。自然林の落葉を採集し、マルチング材として使用するのが最適ですが、敷き均し厚を充分確保するには、コスト面で無理があります。そこで現地発生材や間伐材等をスティック状に破砕したウッドチップをマルチング材とし使用します。


*蒸散、保水効果
 マルチングの表面はすぐに乾燥するが、多孔質なので毛管現象の作用を抑え、チップ下部よりの水分の蒸散を防ぐ。

*保温、凍上、反射熱効果
 マルチングの一体化により地温が急激に変化しないよう緩衝的役割を果たす。

*生き物の住処
 4~5年で堆肥化した後は微生物や土中生物の住処となる。


特 徴
*飛散、流失しにくい

 5㎝内外のスティック状に破砕するとウッドチップ同士が絡み合い接合材は不要。またマルチングによりチップ内は導管の役目を果たし、雨水が法面地表部に直接当たる事なく土壌を保護し、エロージョンを防ぐ。
*リサイクル
  森林生産物なので、環境資材として適している。
ウッドチップマルチング
ウッドチップマルチング


施工フロー
施工フロー ①伐採木は集積し易い長さに切断する。根株については岩石等をふるい落とす。
 
②伐採木の破砕方法は、ファイバー状に破 砕できる機械を使用し、チップの大きさは5 cm内外とする。
 
③破砕からチップの使用まで長い期間おく 場合は塵芥などの混じらないようストックヤードに保管しなければならない。
 
④法面の状況を調査し、湧水箇所の処理、浮き石の除去を行う。
 
⑤プランターをを2㎡当り1基設置する。
 
⑥客土を26.73L投入する。
 
⑦チップの散布はジェクター(圧縮空気11.0m3
/分)を撒布機として使用する。風が強い場合は動力噴霧機で散水しながら撒布する。
 
⑧・芽苗は竹筒タイプもしくは平苗タイプとし 容器ごと植えつける。
 ・㎡当り3本植えとし、樹種の組み合わせはランダムに植栽するが、緑比率を上げるため先駆性木・主構成木・食餌木の組合せを原則とする。
 
⑨植栽後チップで埋もれた芽苗周りの掃除をする。

ウッドチップ散布フロー
ウッドチップ散布フロー

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